「アクションパズル少女」について
前回のブログ記事を読み返すと、ゲームの制作期間や、リリース時の苦労話がメインの内容になっていて、ゲーム制作の内容にはほとんど触れていないな、と。
なので、今回は「アクションパズル少女」のゲーム制作内容の振り返りを行おうと思う。
これは前回の記事の冒頭でもちょろっと書いているけど、
初ゲーム制作で「アクションパズル」というジャンルを選んだのは、単純に作者のノノエワがパズルゲームが好きだからである。
パズルゲームが好きで、特にアクションパズルを遊びたい。なのでアクションパズルを自分で作ろうと思った、という感じ。
アクションパズルといっても、色々種類がありそうだけど、自分が遊んでみたいと思うアクションパズルの要素は以下。
1・2Dサイドビュードット絵。
2・パズル問題が、一画面に収まっている。(画面がスクロールしない)
3・移動がドット単位。(キャラや障害物がマス目単位で移動しない)
4・ジャンプできる。他、なんらかのアクション要素あり。(箱を押すとか壊すとか)
5・タイミングよく炎をよけるなど、アクション比重の高いパズルではなく、ロジカルに解くタイプのパズル。
6・主人公は女の子で、ドット絵以外にも、普通の頭身のキャラクターグラフィックがある。
と、いろいろ書いたが、上記の要素の内、数個のみなら満たしている既存作品はいくつもあるだろうけど、全部満たしているのは意外とないんじゃないか。
というより、自分で探してみた範囲では見つからなかった。(あったら教えてほしいくらい)
じゃあ全部満たしているやつを自分で作るか、という。
短期間で作るつもりだったので、ギミック数は10くらい。(下からのみ通過できる床とか、ハーフサイズのブロックとかもギミックに換算)
最初の3ステージはチュートリアルステージ。ステージ4以降は、次のステージに進む度に、新しいギミックを見せていく構成。
そうすると、ステージ13ですべてのギミックが登場し終わったので、ステージ14以降は、背景、BGM、タイトル画面も変わり、今までのギミックが総登場の後半戦スタート、という流れ。
ステージ13までは毎回違うギミックが登場するから、プレイが飽きにくい…とかだったらいいなぁ、と思うが、どうなんだろう。
パズルの難易度に関しては、作者的には、ヒントなしで全クリは難しい方なのでは、という印象。
もっとも、意図的に難しくしてやろう、と思って作ったわけではなく、中盤以降のステージで何も考えなくても解けるようなステージだとまずいかなと思い、ある程度「気づき」がないと解けないように作ったら、結果的に「もしかして、難しいか…?」というものに。
全クリするとタイトル画面が変化するが、いったい何人がこのタイトル画面を見れるのか…。
ただ作者が勝手に難しいと思っているだけで、案外他の人がプレイしたら楽勝だったりするかもしれないから、この辺はもっとたくさんの人にプレイしてもらって、意見をフィードバックしてもらわないと何とも言えない。
そんな手探り状態で完成させた「アクションパズル少女」。
「こういうアクションパズルやりたかったんだよね」と楽しんでくれる人がいればいいのだが。
他、制作時に困った話をすると、解像度(アスペクト比)に関しては苦労させられた。
16:9とか、4:3とか、ああいうもの。
スマホのアスペクト比というものは全く統一されておらず、16:9だったり、21:9だったりでバラバラ。これが大変困る。
例えば、ゲームを16:9の横向きで作っても、それを21:9の端末で横向き表示した場合、端末の方が横に長いので、ゲーム画面外の「見えてはいけない部分」が見えてしまう。
その対処として、画面外は黒背景が表示されるように作るということもできるのだけど、ネットで調べると、そういう「黒帯」状態のゲームは、iOSの審査でリジェクト(審査不合格)になる、という記事があって、どうもこの黒帯作戦は使えないよう。
自分がダウンロードしたことのあるスマホゲームでも、たまたまなのか必然なのかわからないが、黒帯のあるゲームが一つもない。
黒帯が不可なら、じゃあどうするの?という話で、これは本当に、他の開発者さんはアスペクト比問題をどうしているのか聞いてみたいところだけど、知り合いの個人ゲーム開発者さんがいなくてな…。
とりあえず私の場合、単純な方法で、ある程度横長の端末で表示しても問題にならないくらい、「ものすごく横長の背景画像を用意する」ことで対処した。
そのため、16:9の端末で表示すると、背景の結構な部分が見切れている。
ただ、今回のゲームの背景は海とか雲くらいだから、見切れたところで、あまり変わらないし、横長の絵を描く労力もそこまでかからなかったのが救いではある。
しかし他の開発者さんで、複雑な背景を描いている方はどうしてるんだろう、と思う。
ものすごい労力かけて、横長背景(縦画面ゲームなら、縦長背景)を描いているんだろうか…。
そしてそれを16:9等の端末で表示すると、見切れる部分がたくさん、とかだと悲しすぎる。
それとももっと他の方法を取っているのだろうか。
背景を横長で用意したなら、その分、ゲーム部分も横に広々と使えて、とても広いパズルステージが作れる!かというと、それがまったくそんなことはない。
なぜならiPad対応(4:3)があるからである。
4:3の画面でもゲームがプレイできるようにしなければならない、ということは、パズルのステージは4:3の画面内に全て収めないといけない。
するとどうなるか。
背景は21:9でも表示できるくらい横長なのに、パズルステージは画面中央の4:3に収まる。
つまり横長端末でプレイすると、必然的に左右の画面スペースがスカスカになるのである。
これは…こうする以外にないのかなぁ。 iPad対応をなしにすればいいのだろうか? 対応プラットフォームを一つ減らすというのは、それはそれでもったいないというジレンマ。 うーん。
アスペクト比の問題は、これからも苦労しそう。
ゲーム内容に関する詳細な話とか、苦労話とかはもちろん他にもあるけど、全部書くと記事がとても長くなってしまうので、とりあえずこれくらいで。
最後に少し話が変わるけど、この記事を書いていた日、たまたまなんとなくiOSのストア画面を開いたら、「アクションパズル少女」に5.0評価を入れてくれている方がいて、これが初めてもらった評価なので、なかなかありがたいなぁと。
このゲーム、現時点で、世界で3人しかプレイしてないんです。
ということは、その3人の内のどなたかが評価を入れてくれたと思うので、いやはや、感謝です。