アクションパズル少女2 振り返り
お久しぶりです。ノノエワです。
「アクションパズル少女2」を2022年5月12日にリリースしたので、その振り返りを行おうと思います。
きっかけ
前作「アクションパズル少女」を作った後、2作目を考えた時に、当時は他に作りたいジャンルがなかったのと、
「アクションパズル少女」が全20ステージで、ちょっとステージ数少ないと思われているのかな、と感じるところがあったので、
前作のステージの少なさを補強する意味でも、2作目は「アクションパズル少女2」にしようか、と。
企画
「2」を作ろう、と思った時、最初にイメージした舞台は「工事現場」でした。
工事現場ならではの、クレーンだったり、削岩機だったり、果ては重機や車、ダイナマイトといったギミックが出てきて、少女が重機を運転して重いブロックを押し上げ、パズルを解いていくアクションパズル…。
そしてクリアすると、工事現場で働くマッチョのおっさんたちが「イエェェェーーーーイ!!」とエールを送ってくれる。
そして少女は次のステージへ…。
そんな、「工事現場ギミック」と「アクションパズル」は相性よさそう、という考えでした。
で、実際はボツにしたわけですが、まず工事現場の背景グラフィックやドット絵が全然イメージ沸かないのと、
工事現場という特殊な舞台で冒険するなら、さすがに簡単なストーリーは必要では?と思うも、ストーリーがまったく思い浮かばない、という理由です。
ストーリーがないのは前作もそうですが、前作は海と空をバックにパズルを解いていくという、ある意味パズルステージの王道背景であり、そこにストーリー性がなくても、プレイヤーさんはそこまで気にならないのでは…という考えでした。
しかし「工事現場」を舞台に冒険して、20ステージクリアしたら、特にストーリーもなくハイおしまい、では寂しいなあ、と。
「工事現場」はボツにしたけど、「削岩機」「ダイナマイト」ギミックはちょっと作ってみたくて、ステージのどこでも破壊できるって面白いのでは?と思い、
「削岩機」→「掘る」→「少女は削岩機でダンジョンのような場所を掘り進み、最下層にて、伝説の○○○○○を手に入れる ――― 」
というストーリーも思いつき、
これにしよう、ということで、晴れて「アクションパズル少女2」の制作がはじまりました。
クレーンや重機は出てこないけど、工事現場の名残り、「削岩機」「ダイナマイト」は出てきます。
ダンジョンまでの道のりは夕暮れステージ。
これは前作が朝と夜が舞台の為、「なら今回は夕暮れだ」と。
少女の服も赤いので、今作の前半部分は全体的に赤い!です。
赤色がキツい方は、ポーズ画面に夕日フィルター設定があるので、ぜひご利用ください。
「アクションパズル少女2」を序盤でプレイを辞めてしまった方は「ストーリーないじゃん」となるかもしれませんが、ゲームクリアまで進めると、ものすごくささやかなストーリーといいますか、少女の冒険の目的が分かるようになっています。
気になる方はぜひ最後までクリアしてみてください。
制作期間
前作「1」は2021年11月にリリースしていて、「2」を作り始めたのが12月くらい。
そして完成が5月なので、「アクションパズル少女2」の制作期間はだいたい5か月です。
あのボリュームを5か月というのが、普通と感じるか長いと感じるかは人によるかと思いますが、
私としては、前作である程度ゲーム制作に慣れたはずなのだから、もっと短い期間で作れたはず、と感じています。
パズルギミックについて
「前作で登場したギミックは使わない」縛りをしています。(基本的なものは除く)
ジャンプ台、リフトバー、コンベアが使えないのは(作問において)大変不便…。
じゃあ縛るなよ、というところですが、やはり前作と同じギミックがいっぱい登場してもな…という思いもあり。
以下、「少女2」の全登場ギミックと、ちょっとしたコメント。
●壺、鉄壺、下からのみ通行できる床、トゲトゲ
基本ギミック。さすがにこれを縛るとパズルを作るの大変なので縛らない。
壺は、要は前作の「木箱」ですが、「1マス(32ドット)より高い場所から落とすと割れる」という特殊仕様があります。
仕様としては実にパズル的ですが、作問的には意外と使いづらく、割れる壺を生かしたパズルはそんなに登場しません。
基本、鉄壺が大活躍です。
●複数スイッチ開閉扉
前作ギミック使わない縛りと言いながら、前作もスイッチ開閉扉は登場します。
ただ、こちらは複数ボタンで開閉するタイプ、前作はボタンひとつだけで開閉するタイプなので、一応別ギミックということで。
赤ボタンひとつのみで開く扉は、前作の開閉扉とまったく同じだよね、って?
いやあ、あくまでこちらは複数スイッチとしての亜種なので…。
●左右ブロック
少女の向きによって通行できたりできなかったりするブロック。ステージ4初登場。
めっちゃパズル要素が強そうなギミックで、どんな作問してみようか、楽しみだな、と思っていた頃もありましたが、
意外と…使わなかったですね…。なんでだろう。
ブロックのシルエットになっている人物は、このギミックを作った開発者の娘(長女)、という裏設定があります。のちに次女も出てくる。
●小レーザー
アクションと言えばレーザー! ステージ5初登場。
定番だけど前作は出なかったので、今作で登場。
作問において、とにかく便利。便利すぎて使いすぎないように注意しました。
表現の都合上、砲台グラフィックタイプが2種ある贅沢仕様(砲台の”足”があって陸に接地してあるVerと、普通の細いレーザー砲Ver)。
●大レーザー
アクションと言えばレーザー! (2回目)の太いレーザー版。ステージ6初登場。
作問において、ある意味「2」の影の主役といいますか、それくらい使い勝手がよく、トリッキーなパズル作成に一役買う、お役立ちギミックです。
小レーザー同様、便利すぎて使いすぎないように注意しました。
プレイヤーとしても、レーザーが問答無用で壺や箱を押してくるので、見た目的にもおもしろい、とかならいいなぁ。
ステージ6にて、画面右のレーザー砲台の上に乗り、画面上部分のブロック地帯にプレイヤーが立つことは可能です。
ここに隠しコインでも設置しようかとも思いましたが、プレイヤーさんにパズル以外の余計なプレイを強いることにもなりそうなので、ナシになりました。
●削岩機
作者的には今作の代名詞。「2」を出したい理由のようなもの。ステージ7初登場。
間違いなく作者お気に入りのギミックで、ステージで好きな場所を破壊しまくるのが爽快なので、ぜひ「アクションパズル少女2」を遊んだ方は、「削岩機」が登場するステージ7,8までは遊んでいただきたい…と思うのですが、そもそも代名詞ギミックの登場がなぜステージ7なのか、という話。
しかも削岩機、全20ステージの内、4ステージしか登場しません。代名詞とは…。
これは制作当時、「全ギミックをできるだけまんべんなく、均等に登場させたい」という考えで進めていたため、
「代名詞だからといって、ステージの最初から登場して、その後のステージでも登場しまくる」だとバランス悪いのでは、と思ってしまった結果です。
完成してから振り返ると、削岩機、ステージ3くらいから登場させて、20ステージ中、12,13ステージくらい登場する、とかでもよかったかもしれません。
ゲームのフレーズも「少女削岩機系アクションパズル!」とかで。
全てのものを破壊できるということは、すべてのオブジェに「粉砕グラフィック」が必要ということであり、ひたすら破片ドット絵を描いていた時期があります。
●パンチングボックス
箱からパンチが飛び出し、どんなブロックが重なった状態でも、問答無用で押す。ステージ8初登場。
パズル要素が強く、作問の使い勝手もよさそう…なんだけど、意外と使わなかったかな…?
プログラミング的には凶悪で、テスト段階ではすさまじくバグが発生し、「もうこのギミック実装無理なのでは…?」と何度も諦めそうになったくらい、前作含め、全ギミックでNo1実装に苦労したギミック。
削岩機で破壊すると中身が飛び出す。
また、中身のみを破壊した状態でパンチングボックスを起動しても、パンチが出てこない、という細かい謎仕様がありますが、たぶんほとんどの人が気付かない気がする。
●乗ると崩れる足場
ザ・定番。ステージ9初登場。
こんな定番、絶対パズルで使いまくりだろ、と思ったのですが、全く使わなかった。あれー?
足場が崩れるアニメーションは結構気に入っていて、ステージ9で無意味に足場をパキパキ崩していくのが楽しいのでおすすめです。(なお、ステージはクリアできない)
ステージ14でのみ、作問の都合で、崩れる足場ミニバージョンが登場します。
●ジャンプ中のみ通行できるブロック
シンプルだけど、他のアクションゲームとかパズルで、意外と見たことないギミック。ステージ10初登場。
ステージ10はちょっと難しいかも、という印象。
9までサクサククリアできたのに、10でちょっと詰まった、という方はいるのでは。
好きなギミックだけど、使い道が限られるため、あんまり登場しなかった。
ギミックを作ったのは左右ブロックと同じ開発者で、シルエットの人物は、やはりギミック開発者の娘(次女)、という裏設定があります。
●鍵ブロック
半分 ザ・定番。ステージ11初登場。
鍵入手で扉が開くなんてド定番すぎるけど、開く対象がブロック化していて、押したり積んだりできる、というのは自分では見たことないので、実は新しい、とかならいいな。
作問の使い勝手は抜群。
ギミックとしても、プレイヤーさんにとてもわかりやすいはず。
後半ステージでは結構登場します。
鍵ブロック、基本は鍵を入手しないと開かないですが、削岩機で粉砕できます。(ステージ19)
●変形ブロック
パンチでガッチャンガッチャンと変形する。ステージ12初登場。
作者的にはお気に入りのギミックなのですが、パズル的にはどうにも使い勝手が悪く、後半でもあんまり登場させられなかったな…。
あまり日の目を見ないですが、パンチングボックス同様、重なったブロックでも問答無用で押せます。
●ダイナマイト
ドカンと大爆発。「2」最後のギミック。ステージ13初登場。
削岩機同様、今作の発端的ギミック。
グラフィック的には手間がかかっていますが、爆発アニメ、動いている所を見ると、一瞬ね…。
謎のカウントダウンでクスリとでも笑ってもらえたなら、嬉しいです。
「あのカウントダウン苦手」という方の為に、ポーズ画面で爆発演出を簡易化できますので、苦手な方はそちらで。
作問の使い勝手は意外にも良く、後半に結構登場します。
●その他 小ネタ
ギミックではないですが…。
知っている人は知っている、知らない人は知らない、今作は3段パンチで波動砲(?)が出ます。
パンチよりリーチが長いので、普段は届かない位置の壺を破壊したり、ギミックを起動したりできます。
しかし3段パンチを使わないとクリアできないステージというのはないので、3段パンチ知らなくてもプレイには全く問題ありません。
また、3段パンチを利用した「パズル構成を無視した明らかな別解」も存在しないように作っています。
そういうのがあった場合は…単純にこちらのミスです(笑)
他、「箱生成」が前作の無地だと寂しいので、今作は月マークの箱です。
目視は難しいですが、箱生成の発動エフェクトでは「星」がクルクル回っていたりします。
前作よりちょっとオシャレになった…?
初挑戦ごと
前作ではやらなかったけど、今作では初挑戦したことで、
「事前登録」「プレスリリース」というものがあります。
●事前登録
「予約トップ10」というサイトを利用しました。
有料プランもありますが、単純に自分のゲームの事前登録記事を掲載するだけなら無料で可能です。
5月2日に記事掲載、12日にリリースなので、10日間の掲載です。
「リリース10日前」というのは、おそらく事前予約サイトの使い方としてはあまりよくないのだと思います。
事前予約ならやはり「リリース3か月前」とか。
私の場合、自信をもって「〇月にゲーム完成します!」と言えなかったので、確実に完成の目途が立った状態でサイトを利用したら、リリース10日前利用になってしまった…という感じです。
10日の掲載で、iOS / Android版合わせて44人の方にご予約いただけました。
ご予約いただいた方、ありがとうございました!
また、予約トップ10情報をチェックされてる方が本作を動画で紹介してくれたりして、単純に「〇人に予約してもらった」以上の良いこともありました。
動画で紹介していただいた方、ありがとうございました!
(紹介動画、このホームページの「ゲーム」一覧にリンクを記載しています)
特に不便に感じたものもないので、「予約トップ10」、おすすめです。
●プレスリリース
個人開発者、プレスリリース、バンバン打てよ、という話、ネット上でよく聞きます。挑戦してみました。
プレスリリースとは、ざっくり説明ですが、WEBニュースサイトさんなどに対して、「新作出したので、記事を載せてください~」という告知をするもの、という認識で合っていると思います。
書き方はネットで検索すればたくさん出てくるので、それらで勉強。
送り先は20社以上、という方もいましたが、私は控えめに2か所だけプレスリリースを送りました。
ひとつは大変ありがたいことに、記事化していただけました。ありがとうございます!
もうひとつは残念ながら、まったく反応なし…。特に返信すらもないので、そもそも本当にメールが届いたのかすら不明で、なかなかモヤモヤします。
プレスリリースを受けてもらったのがひとつなら、レビュー記事はひとつかというと、そうではなく、このブログを書いている時点で3つレビュー記事を書いていただけました。
プレスリリースを送らせていただいた方以外の2つは、なんらかの場所で偶然「アクションパズル少女2」を知り、記事化していただけた、ということになります。
前作はレビュー記事一切いただいていないので、これはとても嬉しいです。
レビュー記事を書いていただいた3者の方には大変感謝です。ありがとうございました!
(レビュー記事、このホームページの「ゲーム」一覧にリンクを記載しています)
次回作
次回作どうしよう、「アクションパズル少女3」?とも思いましたが、一度くらい脱出ゲーム挑戦してみたいなという気持ちもあり、もしかすると脱出ゲーム作るかも。
「アクションパズル少女」シリーズを気に入ってくれた方でも楽しめるように、パズル要素強めな脱出ゲームとか。
まだ未定の段階ですが、これからも何か創ると思うので、今後も当作品をよろしくお願いします。